今更ですが、糖尿病の診断基準値が変わりました!

病気を知ろう!
今回から、糖尿病編です。
糖尿病は、現在最も注意する必要がある疾患の一つとなっていて、年々、増加の一途を辿っています。
糖尿病によって様々な合併症が引き起こされてしまうのも、この疾患が恐ろしいとされている理由の一つです。
これから糖尿病の予防や改善について、一緒に学んでいきましょう!
今回は、糖尿病の診断基準の一つとして用いられるHbA1cについてお伝えします。
今回はこんな内容です!
糖尿病の基準値が変わりました!
糖尿病の診断の指標として用いられているHbA1c(エイチビーエーワンシー)の基準値が変更になってからもう随分と経ちますが、ここであらためて確認します。
2013年4月から、国際的に用いられている基準に統一されることになりました。
HbA1c(JDS):以前の基準
HbA1c(NGSP):国際的な基準
これによって、数値が0.4くらい*高く表示されることになりました。
*:参考までに
HbA1c(JDS)が4.9%以下の場合、+0.3%
HbA1c(JDS)が5.0~9.9%以下の場合、+0.4%
HbA1c(JDS)が10.0~14.9%以下の場合、+0.5%
突然、数値が上がってびっくりされた方も多かったのではないでしょうか?
そこには、基準が日本基準から国際基準になったというカラクリがあったんです。
これによって、
HbA1c ≧ 6.5
で糖尿病が強く疑われる、
というようになりました。
ただし、基準範囲内だからといって
「はい、大丈夫!」
というわけではありません!
HbA1c < 6.5%でも、注意レベルが異なっていて、
HbA1c < 5.6%:正常範囲内
5.6% ≦ HbA1c < 6.5%:食事などの指導を受けるレベル
となっているので、
HbA1cが5.6%以上になってくると生活習慣など、早めに見直していくようにしましょう!
HbA1cってなに?
「そもそもHbA1cってなに?」
という方もみえると思います。
HbA1cは、糖尿病の診断基準の一つとして世界的にも用いられています。
この特徴は、過去1~2ヶ月の血糖状態を把握することができるということです。
「明日、健康診断だ~(汗)今日は絶食!!」
みたいな感じで、健康診断の前だけ、一生懸命摂生する方がみえます。
でもね、
HbA1cはごまかせないんです!!
たとえ、1日2日絶食したからといって、
過去2ヶ月の平均なので、びくともしません。
だから、信頼性の高い指標と考えられています。
HbA1cからおおよその平均血糖値を知ろう!
HbA1cから過去1~2ヶ月、自分がどれくらいの血糖状態だったのかを推測することができます。
計算式は次のとおりです。
平均血糖値(mg/dL) = 28.7 × HbA1c(%) - 46.7
これはあくまで推定ですが、だいたいどのくらいになるかの目安にはなります。
例えば、HbA1cが7%の人は、
28.7 × 7 - 46.7 = 154.2
平均血糖値が150くらいとなります。
この数式を変形すれば、血糖値からHbA1cを逆算することも可能です。
定期的に血糖値を測られている方は、HbA1cを予想することもできます。
まとめ
糖尿病の診断基準の一つにHbA1cと呼ばれるものがあります。
HbA1cは、過去1~2ヶ月の血糖状態を反映したものなので、信頼度が高い指標です。
HbA1cも含め、糖尿病は血糖値に影響されます。
血糖値を上げないように気をつける!
これがHbA1cの低下、ひいては糖尿病改善の根本的な解決法です。