どうなると糖尿病と診断されるのか?

「糖尿病っていうくらいだから、おしっこに糖がおりてるんでしょ!自分は大丈夫だから、糖尿病じゃない!!」
「何も症状がないから、私は糖尿病じゃない!」
このような認識を持っていませんか?
糖尿病は
自覚症状がない場合が多いですし、
おしっこに糖がおりていない場合も多いです。
では、どういうふうだと糖尿病と診断されるのでしょうか?
今回は、糖尿病の診断についてみていきましょう!
1.血糖値の変動と目安を知ろう
1日3回、朝・昼・夕と食事をすると、多くの方は夕~朝の時間がいちばん長くなりますよね。
このとき、健康な方であれば、朝食前の血糖値(空腹時血糖)が110mg/dL未満になっていて、昨夜、暴飲暴食をしたとしても、この数字を超えることはほとんどありません。
同じように健康な方であれば、食事2時間後の血糖値が140mg/dLを超えることもありません。
そうすると、
「空腹時血糖が110mg/dL以上で、2時間後血糖が140mg/dL以上が糖尿病だ!」
と予想されるかもしれません。
実は糖尿病の診断基準は、少し違ってるんですね。
糖尿病の診断基準は、
①空腹時血糖:126mg/dL以上
②2時間後血糖:200mg/dL以上
この①、②のうちのいずれかと、もう一つの指標である
③HbA1:6.5%以上
を満たすと、糖尿病と診断されます。
糖尿病 = ① or ② + ③
HbA1cについては、基準が変わったのでこちらも参考にしてください!
また、HbA1cによらなくても、
①、②に加えて、
口渇、多飲、多尿などの糖尿病特有の症状があれば、
糖尿病と診断されます。
糖尿病 = ① or ② + 特有の症状
血糖値やHbA1cは、ストレスなどによっても上がってしまうので、どちらかだけ基準を超えてしまったときは、日にちをおいて再検査することによって確定診断します。
2.糖尿病じゃないけど正常でもない!?
ここで疑問に思われた方もみえるかもしれません。
「空腹時血糖や2時間後血糖に空白があるけど、なんなの?」
そうですよね、
空腹時血糖が110~125mg/dL
2時間後血糖が140~199mg/dL
の方は、糖尿病ではないけれども、正常範囲を超えてしまっていますよね。
このような方は、境界型と呼ばれます!
境界型の方は、今後、改善する場合もあれば、糖尿病になってしまう場合もあります。
そのため、糖尿病予備群と呼ばれたりします。
境界型の方は、
糖尿病になる可能性は非常に高く
高血圧や高コレステロール血症など別の病気を一緒に持っていることも多いです。
健康な方に比べて、
脳梗塞や心筋梗塞などの重大な病気につながるリスクが高くなるので、
要注意です!
食事や運動など、生活習慣を見直すようにしましょう!
まとめ
・血糖状態によって、正常型、境界型、糖尿病型の3つに分けられます。
・空腹時血糖:126mg/dL以上、食後2時間後血糖:200mg/dLのいずれかと、HbA1c:6.5%以上であれば、糖尿病と診断されます。
・正常型と糖尿病型の間の境界型は、糖尿病予備群と呼ばれます。
3つの型のいずれの段階においても、生活習慣の改善は糖尿病の予防・治療に非常に重要です。
糖尿病にならないためにも、また、糖尿病を改善するためにも、普段の生活習慣を見直していきましょう!!