異常事態!増える小児の2型糖尿病

子どもにみられる糖尿病の多くは、
1型糖尿病です。
この1型糖尿病、
年間でみると15歳未満の子ども10万人あたり2人くらい、
だいたい500人くらい発症しているそうです。
しかし今注目すべきことは、
子どもでも2型の糖尿病が増えている!
ということです
以前は、糖尿病といえば、
成人病(生活習慣病)と呼ばれるくらいだったので、
大人の病気でした。
ではなぜ、子どもで糖尿病が増えているのでしょうか?
今回は、その原因と対策についてお伝えしていきます。
今回はこんな内容です!
1.子どもで増える2型糖尿病
①1型糖尿病
子どもの糖尿病の多くは1型糖尿病で、
思春期頃に発症するケースがみられます。
1型糖尿病についてはこちら
②2型糖尿病
異常事態の発生です!
日々の生活習慣が積もり積もって発症するはずの2型糖尿病にかかる子どもが増えています。
厚生労働省が行った小児慢性特定疾患治療研究事業のデータに基づくと、
8歳頃から糖尿病を発症する割合が上昇します。
③遺伝子異常による糖尿病
生後6ヶ月未満(~1歳未満)で発症する糖尿病があります。
これは新生児糖尿病と呼ばれ、
高血糖や糖尿病性ケトアシドーシスの症状によって発見されます。
50万人に1人くらいで発症するといわれています。
新生児糖尿病では、
一生涯インスリン治療が必要となる永続型と
一時的な血糖コントロールによって改善がみられる一過性のものがあります。
新生児糖尿病では、
遺伝子に異常がみられることが多く、
原因遺伝子の特定により治療が可能な場合もあるそうです。
2.2型糖尿病の原因
それではなぜ、小児なのに2型糖尿病になるのでしょうか?
生まれつき、インスリンの量が少ないのでしょうか?
生まれつき、インスリンの働きが悪いのでしょうか?
決してそうではありません。
2型糖尿病の多くは、
生活習慣から発症します。
運動不足や食べ過ぎ、ジュース、、、
外食やファーストフード、
世の中には誘惑がいっぱいです!!
味が濃く、子どもが喜ぶように作られています。
ですが、
人知れずカラダは悲鳴をあげています!
そのような生活を続けることが、
子どもの2型糖尿病につながります。
子どもの2型糖尿病、原因は生活習慣ですが、
その生活習慣をつくっているのは我々大人です。
だから、子どもの2型糖尿病、
本当の原因は、我々大人といえるのかもしれません!!
3.子どもの2型糖尿病、治療法は?
①基本は同じ!!
糖尿病治療の基本は、食事と運動です!!
これは、子どもにおいても同じです。
2型糖尿病の子どもは、実に8割近くが肥満体型です。
食事や運動をすることによって肥満を改善すれば、
糖尿病も改善されるケースが多くみられます!
②必要に応じて薬も使われます!
1型糖尿病や新生児糖尿病では、
インスリン治療が必須となってきます。
2型糖尿病の子どもで、
食事や運動でどうしても血糖がコントロール出来ない場合は、
インスリン注射や飲み薬が使われることがあります。
薬には必ず副作用があります!
これはどんな薬でも絶対にあります!!
それがカラダが発達の途中である子どもであれば、尚更です!
薬に頼らない生活をおくるためにも、
家族の協力が必須です!!!
4.学校生活で気をつけることは?
①病気の公開
これは非常にデリケートな問題です。
糖尿病だからといって、
学校生活で特別な制限を受けるわけではないのですが、
万が一に備えて先生や友達、周りの方のサポートを受けられる状態を作っておくことが大事になってきます。
恥ずかしいという気持ちもあるでしょうし、
知られたくないという気持ちもあると思います。
本人、ご家族、学校関係者含めて、
しっかりと話し合うことが解決の糸口かもしれません。
②症状の変化に注意
インスリン治療を行っている場合や薬を飲んでいる場合は、
ふらつきなど低血糖の症状が出る可能性があります。
逆に、高血糖状態で糖尿病性昏睡などの危険な状態に陥る可能性だって否定できません!
もしものときの対処法をあらかじめ話し合っておくことが、
安心した学校生活をおくることにつながります!!
5.合併症に注意
糖尿病で最も注意しなければいけないことは、合併症です!
これは子どもにみられる糖尿病でも同じです。
合併症を起こさないためにも、
しっかりと生活習慣に向き合うことが大切です!!
さいごに
「手塩にかける」
という言葉があると思います。
「手塩にかけて育てた子」
というように、使われますよね!
この「手塩」ってなんのことでしょう?
色々な語源があると思いますが、
「手塩」という言葉で僕が思い浮かべるのが、
「おにぎり」
です!!
おにぎりを握るとき、手に塩を振りますよね!
これ、「手料理を作ってあげる」
ってことなんじゃないのかな~、
と勝手に思っています。
「手塩にかけて育てる」
これは、
手料理で育てる
ということではないでしょうか!