リポタンパク質を知ればわかる、コレステロールの善悪!

善玉コレステロールや悪玉コレステロール
よく耳にすると思います。
こうやって言われると、
コレステロールに良いやつと悪いやつがいるように思いますよね!
でも実際は、
コレステロールに良いも悪いもないんです。
ではいったい何で、コレステロールに良い悪いが出てきたのでしょうか?
それを理解するためには、
リポタンパク質を知る必要があります!
そこで今回は、リポタンパク質とは何かについてお伝えします。
今回はこんな内容です!
1.リポタンパク質って何?
突然、名前を出してごめんなさい。
リポタンパク質!?
聞き慣れない名前ですよね。
リポタンパク質:
脂質が血漿中に存在する様態で、脂質とアポタンパク質が結合したもの
「ウィキペディア」
これをみても
ですよね。
すっごく難しいです(汗)
リポタンパク質を理解するために、
少しだけイメージしてみてください!
水と脂って混ざりますか?
混ざらないですよね!
そうすると、
水である血液中に、脂(脂質)であるコレステロールや中性脂肪はどうしているの?
ってなります。
カラダをうまく機能させるためには、
血液と脂質をなじませる必要があります。
それを実現させるためにカラダがとった行動が、
脂とタンパク質をくっつけることなんです。
この脂とくっつくタンパク質をアポタンパク質といい、
脂とくっついたタンパク質をリポタンパク質といいます。
リポタンパク質(lipoprotein) = 脂質(lipid) + タンパク質(protein)
となります。
これもなかなか難しいので、
もっとざっくりと
リポタンパク質 = 脂を水になじませるための形
という理解でいいと思います。
2.リポタンパク質の種類
リポタンパク質は、
・リン脂質
・タンパク質
・コレステロール
・中性脂肪
で主に構成されています。
この構成成分の比率によって、
大きく4つにわけられます。
1)カイロミクロン(キロミクロン)
カイロミクロンは、小腸で作られます。
カイロミクロンの構成比率:
リン脂質:約5%
コレステロール:約5%
タンパク質:約1%
中性脂肪:約90%
中性脂肪が多いことがわかります!
主な役割としては、
食事でとった脂(脂質)を肝臓に運ぶことです!
吸収された脂質という栄養素を、
上手にカラダに届けてくださいね~(^.^)/~~~
って、倉庫である肝臓に届けるのが仕事です。
2)VLDL(超低密度リポタンパク質)
脂質を調べていると、
とにかくアルファベットの羅列が多いです(汗)
それだけで敬遠したくなっちゃいます。
VLDLは何かというと、
エネルギー源である中性脂肪を筋肉や脂肪などの組織に届ける
役割を果たしてくれるリポタンパク質です。
VLDLは肝臓や小腸でつくられます。
VLDLの構成比率:
リン脂質:約20%
コレステロール:約20%
タンパク質:約10%
中性脂肪:約50%
VLDLも中性脂肪が多いですね!
カイロミクロンとVLDLは中性脂肪が多く含まれているので、
トリグリセリドリッチリポタンパク質と呼ばれたりします。
カイロミクロンに含まれる中性脂肪とVLDLに含まれる中性脂肪の違い:
カイロミクロンに含まれる中性脂肪は食事由来のもので、外因性の中性脂肪と呼ばれます。
VLDLに含まれる中性脂肪は肝臓でつくられたもので、内因性の中性脂肪と呼ばれます。
3)LDL(低密度リポタンパク質)
LDLはよく聞いたことがあると思います。
そうです、これが悪玉と呼ばれるものです。
LDLは肝臓でつくられます。
LDLの構成比率:
リン脂質:約20%
コレステロール:約50%
タンパク質:約20%
中性脂肪:約10%
4つのリポタンパク質の種類の中で
LDLにはコレステロールが最も多く含まれています!
なぜかって、
それはLDLがヒトが生きるために必要なコレステロールを全身に届けているからです!
コレステロールの役割についてはこちらも参考にしてみてください
LDLがコレステロールをカラダ中に運び、
過剰になったコレステロールが動脈に沈着して動脈硬化の原因となる!
と考えられています。
だから、
コレステロールを運ぶLDLが悪者、つまり悪玉とされています!
4)HDL(高密度リポタンパク質)
もうおなじみですよね。
いわゆる善玉とよばれるやつです。
HDLは、肝臓や小腸などでつくられます。
HDLの構成比率:
リン脂質:約25%
コレステロール:約20%
タンパク質:約50%
中性脂肪:約5%
HDLは、全身で余ったコレステロールを回収する役割を担っています。
動脈硬化の原因といわれているコレステロールを回収してきてくれるからいいやつじゃん!
だから、善玉といわれています。
コレステロールと中性脂肪は
リポタンパク質というかたちで血液の中に存在しています。
血液検査でコレステロールと中性脂肪を測定されますよね。
これは、リポタンパク質に含まれているコレステロールと中性脂肪を測っているんですね!
ここまでで、
コレステロール自体に良い悪いがあるわけではなく、
リポタンパク質の役割に違いがある!
ということを理解していただければ幸いです。
まとめ
コレステロールに良いも悪いもありません。
コレステロールや中性脂肪のような脂質は、血液中でリポタンパク質として存在しています。
リポタンパク質は構成成分によって大きく4つに分けられ、それぞれ重要な役割を担っています。
LDLコレステロールは悪玉コレステロール
HDLコレステロールは善玉コレステロール
この呼び方が、
コレステロールに対する間違ったイメージをもたせています!!
本物の健康を手に入れるためには、
正しい理解をしていくことが必要です!
一緒に勉強していきましょう!