2017/02/26

動脈瘤、血圧にご用心!

 

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はじめまして、薬剤師の浅井です。
人生を幸せにおくるためには、健康とお金が大切!
という思いで、税理士資格を取得(大学院修了後)し、現在、CFPの勉強中。
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浅井秀星

 

前回は、腎疾患の方の血圧コントロールについてでした。

腎臓と血圧には密接な関係があるので、血圧のコントロールが大切ですよ、という内容です。

 

今回も血圧と密接な関係がある、血管疾患を有する患者さんの血圧コントロールについてです。

 

高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014)では、血管疾患は、大動脈瘤と動脈硬化性抹消動脈閉塞症に分かれて、血圧コントロールについて記載されています。

 

では早速みていきましょう!

 

 

第6回.血管疾患の方の血圧コントロール

 

1.大動脈瘤

 

①大動脈解離

 

「動脈解離」

医療番組で時々耳にする言葉ではないでしょうか?

 

動脈解離とは:

3層構造を作っている大動脈のうち、何らかのきっかけで真ん中の層の膜(中膜)に血流が入り込み、層構造が別々に剥がれていく(解離してしまう)疾患。

「ウィキペディア」

 

 

大動脈は、内膜・中膜・外膜の3層構造をしています。

動脈硬化など様々な原因によって、そのうちの内膜が破れてしまうことがあります。

破れたところから、血液が中膜内に入ってきます。

それによって、血管が膨らんだ状態になることをいいます。

 

血管自体は破れていないので出血はしていないのですが、いつ破裂(出血)してもおかしくない状態です。

 

明らかにヤバそうですよね(汗)

 

大動脈解離のうち、急性大動脈解離と呼ばれるものは、高血圧緊急症の一つです。

 

また、難しい言葉ばかり。

 

 

急性とは、腰痛でいえばギックリ腰のようなもの「突然、グキッ」みたいな感じです。

 

突然、さっきのヤバそうな状況に陥るんだから、そりゃ緊急でしょ、ってことです。

 

 

このような状態では、迅速な降圧、心拍数のコントロール、痛みがあればそれも抑えて、絶対に安静にすることが必要となります(病院で処置されます)。

 

 

慢性期大動脈解離では、確立されたエビデンスがないのが、現状です。

 

JSH2014では、

再解離や破裂の予防を目的として、拡張期血圧を130-135mmHg未満にする厳格な血圧コントロールを目標とする

とされています。

 

使われる薬は、βブロッカーやACE阻害薬です。

 

 

②大動脈瘤

 

大動脈瘤とは:

大動脈の血管が拡張ないし血管壁が解離する疾患

「ウィキペディア」

 

大動脈瘤は、血管の内膜が破れているわけではなく、様々な原因によって血管が膨らんでしまう状態です。

 

大動脈解離と何が違うのっていう感じですが、

結局は、大動脈解離と同様に、いつ血管が破裂してもおかしくない状態にあることになります。

 

 

大動脈瘤が厄介なのは、ほとんどの場合で無症状であるということです。

それにもかかわらず、一旦大動脈解離が破裂すると死亡率が極めて高いということです。

 

 

大動脈瘤は、それができた場所によって、胸部大動脈瘤と腹部大動脈瘤に分けられ、中にはどちらにもまたがるものもあるそうです。

 

・胸部大動脈瘤

 

胸部大動脈瘤の降圧目標は、

収縮期血圧を105-120mmHgに維持する

という厳格なものです。

 

βブロッカーとARBが、瘤径拡大を抑制したという報告があることから、これらの薬剤が中心的に使われることになります。

 

・腹部大動脈瘤

 

腹部大動脈瘤の厳格な降圧目標についてのエビデンスは、確立されていません。

 

ただ、もともとACE阻害薬を服用されていた方は、動脈瘤が破裂する頻度が低くなるという報告がされています。

 

また、禁煙が動脈瘤の拡大や破裂を予防に重要であることが言われていますので、禁煙がお手軽で安全に行うことができる治療です!

 

2.動脈硬化性抹消動脈閉塞症

 

動脈硬化性抹消動脈閉塞症、また難しい名前ですが、動脈硬化によって足(抹消)の動脈が詰まってしまう(閉塞)疾患のことです。

 

 

この病気の怖いところは、抹消で血管が詰まっていることによって、血液の循環が悪くなり(虚血)、しびれや冷え、ひどくなると壊死(細胞が死ぬこと)に至ることがあることと、血管を閉鎖している原因(塊のようなもの)が血流に乗って心臓や脳に飛んで行くことによって心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしてしまうことです。

 

 

だから、治療の目的は、虚血症状の改善と脳や心血管イベントの予防となります。

 

 

厳格な血圧コントロールは、

末梢の虚血状態の改善に対する効果が期待できない

と報告されていますが、

脳や心血管イベントの予防には効果が期待できる

とされています。

 

ここでも、禁煙が治療に重要であるとされています。

 

禁煙は、百害あって一利無し!!

です。

 

 

薬は、病態や合併症の有無によって、選択されます。

 

報告としては、

ACE阻害薬が症状を伴った動脈硬化性抹消動脈閉塞症患者の脳・心血管イベントの発生を25%抑制したこと

βブロッカーが、末梢の虚血症状を悪化させることなく使用することができること

があります。

 

ただ、25%抑制など、こういうとき何を基準として25%なのか、そしてそれが高いのか低いのか、すごく抽象的な表現だなといつも疑問に思っています(汗)

 

 

まとめ

 

血管疾患において血圧コントロールは、厳格に行うことが求められます。

 

喫煙は、重要なリスク因子となります。

 

薬は、降圧効果に加えて臓器保護効果も期待した種類のものが用いられます。

 

 

禁煙によって、様々なリスクから解放されます!

喫煙されている方は、禁煙することをおススメします!!

 

 

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