2017/02/26

心疾患の方は、なぜ高血圧コントロールが必要なのか

 

この記事を書いている人 - WRITER -


はじめまして、薬剤師の浅井です。
人生を幸せにおくるためには、健康とお金が大切!
という思いで、税理士資格を取得(大学院修了後)し、現在、CFPの勉強中。
このブログでは、健康に関する情報とお金・ライフプランニングに必要な情報をお伝えしていきます。

このサイトについて!

浅井秀星

 

第1回では、脳血管障害の既往がある方の高血圧コントロールとして、一番重要なことは

「自己判断しない!」

ということをお伝えしました。

 

 

今回は、心臓に疾患がある方の高血圧コントロールについてお伝えしていきます。

 

 

第2回.心疾患の方の高血圧コントロール

 

・血圧のコントロールがなぜ必要なのか

 

ここはぜひとも理解しておいてほしいところです。

 

血圧が高い状態が続くと、心臓がそのストレスに対応しようとして、心臓の機能が変化していきます(これを、「心筋リモデリング」といいます)。

この心筋リモデリングが進展すると、冠動脈疾患、心不全、不整脈、そして時には突然死につながったりします。

 

「高血圧と心臓の病気には大きな関係がある」

ということです。

 

 

また高血圧は、心房細動が起こる原因として最も重要であると言われています。

 

心房細動とは

心房が1分間に450〜600回の頻度で不規則に興奮し、その興奮波が房室結節(ぼうしつけっせつ)へ無秩序に伝わるために、心室興奮は確実に不規則になる不整脈です。心房細動が絶対性不整脈といわれるゆえんです。

参考「https://health.goo.ne.jp/medical/10650700

 

心臓の動きをみたい方はこちら

http://plaza.umin.ac.jp/~arrhythm/arrhythmia/atrium/index.html

 

こういう動きに興味がある方、医療者向きだと思いますよ!笑

 

 

心房細動があると、心血管事故発症率・死亡率を2~5倍に増大すると言われています。

 

つまり、

 

高血圧 → 心筋リモデリング → 冠動脈疾患・心不全など

 

高血圧 → 心房細動 → 心血管事故・心血管死

 

となるということです。

 

 

今までで一番、高血圧がなぜ良くないのかがわかるチャートかもしれない(汗)

 

 

だから、

「心疾患を合併している方は、高血圧を十分にコントロールする必要がある!」

ということになるんですね。

 

 

・どのくらい血圧をコントロールすればいいのか

 

では、どのくらいコントロールされていることが望ましいのか、

高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014)を基に紹介しますね。

 

 

①冠動脈疾患

 

冠動脈疾患とは、心臓の動脈に異常がみられる病気のことで、狭心症や心筋梗塞などの病気が含まれます。

 

 

様々な研究によって、収縮期血圧が140mmHg台より130mmHg台、130mmHg台より120mmHg台へとコントロールされている方が、冠動脈疾患の発症リスクが軽減し、冠動脈プラクが縮小した、という報告があります。

 

だから、

「冠動脈疾患では、血圧を低くするほど心血管のリスクを減らすことができるのではないか。」

と考えられています。

 

ただ、これはあくまで可能性の段階なので、

冠動脈疾患の降圧目標は、140/90mmHg未満とすることとされています。

 

 

これに、心筋梗塞の既往がある方、糖尿病や喫煙など、別のリスクを持っている方は、さらに低いレベル(130/80mmHg未満)を目指すことを目標とされています。

 

 

タバコを吸っているだけで、リスクとなるので、やっぱりタバコはやめたほうがいいですよね。

 

 

・どんな薬が使われるの?

 

JSH2014では、狭心症と心筋梗塞後に分けて、降圧剤が記載されています。

専門家向けです!

 

①狭心症で用いられる降圧薬

 

狭心症の場合、第一選択薬は、抗狭心症作用を持つカルシウム(Ca)拮抗薬とβブロッカーです。

 

 

狭心症には、冠動脈の狭窄(細くなること)冠攣縮(痙攣すること)、あるいは両方が関与しています。

 

この中で、冠攣縮は、Ca拮抗薬で著効するといわれ、βブロッカーでは悪化させる可能性があるといわれています。

 

また、日本では、冠攣縮による狭心症が多いので、Ca拮抗薬単独や両剤の併用が勧められています。

 

 

降圧効果が十分に得られないときは、ACE阻害薬やARBなどのRA系阻害薬が用いられます。

 

 

②心筋梗塞後で用いられる降圧薬

 

狭心症のところでもお伝えしましたが、日本では、βブロッカーを使用する頻度が低いです。

 

ですが、高度の器質的冠動脈病変がある陳旧性心筋梗塞患者に対しては、βブロッカーが用いられます。

 

難しすぎてさっぱりですよね。

 

器質的冠動脈病変:

「器質的」:組織や細胞、臓器などに変形や破壊がみられることで、元に戻らなくなる状態

 

だから、冠動脈に、変形や破壊によって元に戻らないような状態の場所があるということ

 

 

陳旧性心筋梗塞:

発症から30日以上経過した心筋梗塞のこと

 

 

つまり、心臓の血管は変形してしまっているけど、発症から30日以上経って安定しているような方に、βブロッカーが用いられるということです。

 

 

その他に、心筋梗塞後の心血管合併症をACE阻害薬が減少させ、心筋梗塞の再発予防にACE阻害薬が効果を発揮することが明らかにされています。

 

日本循環器学会の心筋梗塞二次予防に関するガイドラインでは、

心筋梗塞の二次予防効果目的におけるRA系阻害薬の第一選択薬はACE阻害薬である

 

とされています。

 

同じ冠動脈疾患でも、病気の種類によって使われる薬が変わってきます。

 

まとめた表を作成したので、これも参考に載せておきます。

 

「JSH2014を参考に作成」

まとめ

 

今回は、心疾患の中で冠動脈疾患に対しての高血圧コントロールの必要性についてお伝えしてきました。

 

冠動脈疾患の原因は、高血圧です(もちろん他もありますが)。

だから、高血圧コントロールが非常に重要となってきます。

 

 

心疾患の再発予防においても、薬は必須となってきます。

高血圧のコントロールも自己判断しないことが重要です。

 

 

脳血管障害と同じように、再発予防は、

自己判断は絶対ダメです。

 

 

まずは心疾患を発生させないこと。

そのために、日々の生活習慣を見直すことが大切です!!

 

健康未来は、今の積み重ねです。

少しずつ気をつけていきましょう!

 

 

  関連記事 - Related Posts -

 

  最新記事 - New Posts -

 

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です